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【アンケート調査】結婚したい!仕事したい!子どもも欲しい! 混迷する時代に垣間見る、若者世代の結婚観

 【アンケート調査】10代20代のリアルな結婚観調査
調査概要

調査手法:スマートフォンリサーチ
調査地域:全国
調査対象:16~29歳の男女
調査期間:2017年1月30日(月)~2月13日(月)
有効回答数:699サンプル(16~18歳:89人 19~24歳:211人 25~29歳:399人)

未婚率は上がっているけど……結婚はしたい! 漏れ出る心の声が顕著に

  全国の男女【16~18歳】【19歳~24歳】【25~29歳】それぞれの世代へ結婚について聞いたところ、【結婚したい】【どちらかといえばしたい】と答えた世代がいずれも50%を越えることがわかりました。(図1)

  特に、年齢が上がれば上がるほど、【結婚したい】と思う人が増え、【結婚したくない】と答えた人は減少傾向のようです。

(図1)※カッコ内はサンプル数(以下同) 図1_将来結婚したいか

  結婚のイメージについて各世代に聞いたところ(図2)、【16~18歳】は「幸福」を、【19歳~24歳】では「安定」、そして既婚者の多い【25~29歳】では「安心」が最も多く選択されました。

(図2) 図2_結婚のイメージ

結婚は「忍耐」と「妥協」も必要だが、「安心」するもの

  「束縛」を最も多く選んだのは、今回既婚者ゼロだった【16~18歳】の世代。
  結婚すると、独身最大のメリットである「自由で気楽な身分」から離れてしまい息苦しいのでは、とイメージしているようです。

  いっぽう【19~24歳】と既婚者の多い【25~29歳】は「忍耐」「妥協」のほか、「安心」「安定」といった“心の安らぎ”をイメージさせる言葉が【16~18歳】の若い世代よりも多く選ばれる結果になっています。

  特に【25~29歳 既婚者】にクローズアップ(図3)すると、その傾向がより顕著に出ていました。

(図3) 図3_結婚のイメージ

  【25~29歳 既婚者】で「束縛」を選んだ人はわずか2%。結婚した身からすれば、「結婚=束縛」されるもの、とはほとんど感じないようです。

  結婚とは好きな人と、一生の生活を共にするということ。多少の「忍耐」「妥協」が必要なものの、それを含めて結婚は「安心」でき、「幸福」なものになるのかもしれません。

結婚しても仕事は続けたい! 不安要素はやはり経済面

  次に、結婚しても仕事を続けたいかどうかについて各世代に聞いてみたところ(図4)、ほぼ70~80%の人が仕事を【続けたい】【どちらかと言えば続けたい】と答えていました。

  【16~18歳】の世代では半数以上が【続けたい】を選択。10代の若者にとって結婚はもちろん、仕事への意識も高いようですね。

(図4) 図4_結婚をしても仕事を続けたいか

  しかし厚生労働省が出した平成25年度版の『厚生労働白書』によれば、25歳時点で1980年と2010年の女性の未婚率を比較すると、41.0%→74.6%と上昇しているそうです。

  しかし今回のアンケートを見ても「結婚したい」という意識は10、20代ともに、非常に高いことが判明しています。それなのに結婚する人が少ないのはどうしてなのでしょうか。

  そこで、今回のアンケートで「結婚率の低下や少子化は何が原因となっているか」を聞いてみたところ(図5)、どの世代も共通して【経済的な不安】という回答が最も多く選択されました。

  19歳以上の年齢層では【恋愛・結婚・出産へのリスク・デメリット】も一緒に選択している傾向にありました。

(図5) 図5_結婚率の低下や少子化の原因は

  経済的に不安があると、結婚して子どもを産む、という決断になかなか至らないと容易に考えられますね。

  しかし結婚して子どもを持ちたい、と思う人がいるいっぽうで、仕事や趣味を充実させるため、結婚しても子どもを産まない生き方(DINS[ディンクス]/Double Income No Kids)を選ぶ人も増えてきました。

  本当のところ、10、20代の若者は、子どもを持つことに、どこまで前向きなのでしょうか。

  「将来子どもが欲しいか(すでにいる人はもっと欲しいか)」を聞いたところ(図6)、半数以上が【(もっと)子どもが欲しい】と思っているようです。

(図6) 図6_結婚率の低下や少子化の原因は

  ここでもっとも既婚率の多かった25~29歳の既婚者だけ(図7)を見てみると、

(図7) 図7_子どもは欲しいと思いますか_既婚者


(図8) 図8_結婚率の低下と少子化の原因_既婚者

  子どもがほしいと【思う(33%)】【どちらかといえば思う(11%)】【(子どもあり)思う(36%)】を合わせて80%という、非常に高い割合に。
  しかしやはり経済的な問題やリスクの面に問題がある、と感じているようです。

  経済的な不安があると「結婚したくてもできない」ことになり、それが少子化に拍車をかけていることが、ここでもはっきり出てしまいました。

浮気・不倫は絶対に許さない! 若い世代ほど嫌悪している?

浮気現場

  ここからは、夫婦を取り巻く諸問題についてです。

  まずはお昼のワイドショーをたびたびにぎわす浮気や不倫問題(図9)について。各世代、不倫や浮気についてどう思うかを聞いたところ……。

(図9) 図9_結婚後の浮気・不倫について

  圧倒的多数で【どのような理由でも絶対にすべきではない、許されない】という答え。次いで【子どもがいるならすべきではない】【相手が既婚者だと分かったら別れるべき】が多く選択されています。

  昨年の流行語(ゲス不倫)の件からも分かる通り、多様な価値観が認められてきているとはいえ、不倫や浮気をすれば周囲から非難の目で見られること必至ということですね。

  おもしろいのは16~18歳の世代が【許されない】【周囲の理解が必要だ】と答えた比率がほかの世代より上回ったということ。さらに、【好きになったら仕方がない】【気にせず気持ちに正直になるべきだ】の比率はほかの世代よりも低め。

  10代の間では、不倫や浮気というものに嫌悪感や忌避感が、ひときわあるようですね。

「選択的夫婦別姓」は歓迎されている

自撮りするカップル

  結婚がテーマなので、「夫婦別姓問題」についても聞いてみました。

  現状、法律では、結婚時は夫か妻どちらかの姓にすることが義務づけられています。そして、妻が夫の姓になることが97%とほとんど。

  けれども、自らのアイデンティティやキャリア形成の面から、夫婦別姓も選択肢として認めてほしいという「選択的夫婦別氏制度」の推進を訴える人が多くいます。

  さて、そんな夫婦別姓を認めるべきか否か、10代20代の若い世代では、どう受け止めているのでしょうか?(図10)

(図10) 図10_夫婦別姓について

  そもそも夫婦別姓について【特に興味がない】人がどの世代も25%以上(約1/4)と、さほどこの問題について考えていない人も多いようですが、とはいえほとんどの世代が【同姓で不都合があるなら認めるべき】と回答。

  しかしいっぽうで【現状維持(夫婦同姓)でいい】と考える人も多く、特に既婚者の多い【25~29歳】の割合が比較的高くなっています。

  今はマイナンバーやパスポートも、旧姓の併記が認められるまでになりましたが、職場で旧姓を使って働きたいという訴えた女性教諭が裁判で敗訴になったという結果もあり、この問題についての議論はまだまだ続きそうです。

無責任?自己責任? 若者から見た「事実婚」のイメージ

手をつなぐ夫婦

事実婚とは

  事実婚(内縁)とは、法律上の夫婦ではないにしろ共同生活をしており、お互い婚姻の意思を持っている状態のことです。

  正式な婚姻関係と決定的に違うのは「同姓でない」「相続権がない」点。事実婚のカップルの間に生まれた子どもは「非嫡出子(婚外子)」となり、手続きや自治体の補助などの点で大きな影響が出る場合があります。

  また、戸籍制度があり「結婚は家と家との結びつき」という価値観が根強い日本では、中途半端な事実婚は受け入れがたい、と考える人は多くいます。

  しかし個々の自由や尊厳を重視し、家に縛られない、しがらみのない生活を希望してあえて事実婚を選ぶカップルも増えています。先ほどの夫婦別姓にも関わってくるテーマですね。

  そんな事実婚について、10代20代の若者はどう考えているのでしょうか?(図11)

(図11) 図11_事実婚について

  【全く問題ない】【本人たちの気持ちが第一だ】【法律婚よりも楽そう】といった、肯定的な意見が目立ついっぽう、【不安定だ】【子どもがかわいそう】という意見も少なからずありました。

  特に【16~18歳】は上の世代よりも、【無責任だ】【外聞が悪い】という、外側から見た悪印象の選択肢を選んでいます。

  今はSNSなど情報共有がしやすいため、若い世代ほど世間体を気にする傾向にあるといわれます。多様な価値観が混在する時代とはいえ「事実婚はできるだけ避けたい」というのが若者の本音なのかもしれません。

海外で「事実婚」「夫婦別姓」はごく普通

  ちなみにフランスやスウェーデン、オランダといったヨーロッパの国々では事実婚(フランスでは「PACS制度」、スウェーデンでは「登録パートナー制度」)もほぼ法律婚と同じくらい法的な保障がされています。しかもこうした制度を導入することによって、出生率が増加したという結果も出ているそうです。

  これらの国は夫婦別姓も普通に認められており、むしろ日本のように法律婚をするために強制的に同姓になる国は、ごく少数だとか。

  海外で成功例があるとはいえ、日本にもそのままあてはめられるかと言ったら難しいところですが、事実婚や夫婦別姓について、現状よりもさらに一歩進んだ制度がなされれば、未婚率、少子化問題解決に近づくかもしれませんね。

まとめ

料理をする夫婦

  結婚率が低下しているとはいうものの、若者は決して結婚に後ろ向きではなく、むしろ「結婚したい」「子どもは欲しい」「結婚もしたいし働きたい」という意識が高いことがわかりました。

  昔は、親がお見合い話を持ってきたため、良くも悪くも結婚するのが当たり前。しかし個人を尊重する時代になり、結婚も恋愛も自由ないっぽう、個々の力に大きく依ってきてしまっているのも現代の特徴。

  特に経済面など、本人たちの力だけでは解決が難しい部分が、未婚率の上昇、少子化に大きく影響を与えているのであれば深刻です。日本が海外にとりわけ注目される2020年まであと3年となった今、早急な解決策が期待されます。

  しかしそれでもやはり、個人の幸せは個人で掴み取るもの。たとえ結婚しても幸せになれるかどうかは、ひとえに自分次第。結婚を望むのなら、そのことを忘れないようにしたいものですね。

[作成・編集]「Career Groove」編集担当 真田明日美

調査項目

1.あなたの年齢を教えてください。(SA)
2.将来、結婚したいと思いますか。(SA)
3.あなたが結婚に対して持っているイメージを教えてください。(MA)
4.たとえ結婚をしても(既婚の場合はこれからも)仕事を続けたいと思いますか。(SA)
5.結婚(内縁、同棲)相手に、家庭に入ってほしい(専業主婦・主夫)と思いますか。(MA)
6.子どもは欲しいと思いますか。子どもがいる人は、もっと欲しいと思いますか。(SA)
7.結婚率の低下や少子化が問題になっています。何が原因だと思いますか。 結婚したくない方は、ご自身の気持ちに近いものをお選びください。(MA)
8.夫婦別姓についてどう思いますか。 最も近いものをお選びください。(SA)
9.結婚後の浮気(不倫)についてどう思いますか。(MA)
10.事実婚(夫婦の意識はあるが婚姻届を出していない状態。相続権がない。)についてどう思いますか。(MA)

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