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バイト先に労働契約書がない時の対処法! 労働条件通知書にも注目

 バイト先で労働契約書をもらえない時の対処

新たにバイトを始める際には労働契約書にサインをすることが一般的。労働契約書には、賃金や労働時間といった労働条件が記載されているはずです。バイトを始める際には、すみずみまで目を通し理解を深めなければなりません。

この記事では、アルバイトの労働契約書とはどのようなものなのか、もらえない場合はどうすればよいのか解説していきます。ぜひ参考にしてください。

【目次】
1. 労働契約書とは
2. 労働契約書をくれない場合の対処法
3. チェックしておきたい内容
4. 労働契約書が必要な理由
5. さいごに

※なお、これから展開する説明は2019年4月に施行されてた労働基準法に準じています。

バイトするうえで気になる労働契約書! その内容を徹底解説

スーツ姿の男女

「そもそも、労働契約書って何? 絶対になくてはならないの?」とよくわからない人は少なくないのでしょう。そこで、労働契約書とはどのようなものなのか詳しく説明したいと思います。

▼労働契約書は労働契約の内容を明確にしてトラブルを防止する書類▼

労働契約書は、会社が明示する労働条件に労働者が納得したうえで働くという契約を取り交わす書類。会社と従業員の間でトラブルが起きないよう、労働条件の理解を深めるためにも活用される文書です。

以下の内容は、雇用する側がアルバイトスタッフに対して明示しなければならない事項で、原則書面(※)で交付する義務があります。

(※)FAX・メールなどによる明示でよい場合もあります。詳細は、厚生労働省「労働基準法施行規則」改正のお知らせで確認できます。

●労働契約の期間
●有期労働契約を更新する場合の基準(有期労働契約で雇用する場合)
●仕事をする場所と仕事内容
●始業/就業時間、残業の有無、休憩時間、休日・休暇、交替制勤務の場合のローテーション
●賃金の決定、計算と支払いの方法、締切りと支払い時期
●退職に関すること、解雇事由

以下の事項はFAXや電子メールでよい場合があります。
●昇給の有無
●退職手当の有無
●賞与の有無
●雇用管理の改善などに関する事項にかかる相談窓口

※2019年4月現在の法令によります。

参考:厚生労働省「パートタイム労働者の適正な労働条件の確保のために

アルバイトやパートのスタッフには “短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律 (通称:パートタイム労働法)” の定めにより、正社員よりも明示が義務づけられている項目が多くなっています。

雇用主は上記の事項が記載されている労働条件通知書(※)を労働者へ渡さなければなりません。バイトを始める際は、上の内容などが記載された労働契約書や労働条件通知書を交付されるでしょう。

労働条件通知書のひな型/【一般労働者用】 常用、有期雇用型 厚生労働省

(※)労働条件通知書とは、労働契約を結ぶ際に交付する労働条件を記載した文書のこと。

また、以下の内容に関する定めがある場合、書面でなくてもかまいませんが明示する義務はあります。

●退職手当を除いた臨時に支払われる賃金、賞与など、最低賃金額に関すること
●退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関すること
●労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関すること
●安全及び衛生に関すること
●職業訓練に関すること
●災害補償及び業務外の傷病扶助に関すること
●表彰及び制裁に関すること
●休職に関すること

参考:厚生労働省「採用時に労働条件を明示しなければならないと聞きました。具体的には何を明示すればよいのでしょうか
参考:e-Gov「労働基準法第15条
参考:e-Gov「労働基準法施行規則第5条
参考:e-Gov「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律第6条
参考:e-Gov「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則第2条

▼労働契約書と労働条件通知書の違いは簡単にいうと署名捺印の有無▼

労働契約書のほかに労働条件通知書があります。この2つの文書の違いは一体何でしょうか?

労働契約書は、使用者と労働者が合意して労働契約を締結したことを表す書類。一般的には、使用者と労働者の双方が署名捺印して作成します。

一方、労働条件通知書は、使用者が労働者に労働条件を明示するための書類。一般的に署名が必要ないので、労働者が労働条件に納得しているかどうかまではわかりません。

つまり、労働契約書は署名捺印がある分、使用者と労働者の双方が、自分の意思に基づいて作成した書面であると推定される証拠となりえるということです。

企業によっては「雇用契約書兼労働条件通知書」として、一体になっている場合もあります。

▼一般的には雇用主から労働者へ労働契約書が渡される▼

法律や施行規則では、労働条件通知書の交付を義務づけていますが、労働契約書の交付は義務ではありません。

しかし、労働契約書の交付が義務でないとはいえ、一般的にはトラブルを防ぐために労働契約書を活用しています。労働契約書をもらえない場合は、次の章を参考にしてください。

バイトの労働契約書をくれない場合の対処法2つ!

丸サインを出す女性

前章で解説した通り、労働契約書の交付は義務ではありません。労働者に契約書を渡さないからといって、労働基準監督署や弁護士に相談して発行してもらうことは難しいでしょう。

とはいえ、「どうしても労働契約書が手元にないと不安」という人もいるのでは? バイト先が労働契約書をくれない場合は、どうすればよいのでしょう。対処法を解説していきます。

▼対処法① 責任者や会社に相談する▼

バイト先から労働契約書をもらっておらず発行してほしい場合、責任者や会社に相談してみましょう。「労働条件通知書を渡しているでしょう」と一蹴される可能性もありますが、「どうしてもほしい」という気持ちがあるならお願いしてみるのもひとつの手です。

▼対処法② 労働条件通知書を確認し理解を深める▼

労働契約書をもらえなくても、労働条件通知書には交付義務があるので必ず従業員の手に渡ります。書いてある内容によく目を通し、労働条件に対する理解を深めてください。わからないところがあれば、責任者に尋ねてみましょう。

▼番外編:労働条件通知書がないなら交付を求めるor退職を視野に▼

労働条件通知書をもらえていないなら、会社に対して交付を求められます。以下の手順で対処してみましょう。

①会社に相談
②労働基準監督署に相談
③労働問題に強い弁護士へ相談

まずは会社に労働条件通知書の明示&交付を求めてください。それに応じてくれない場合は②や③の手段を検討しましょう。

「外部に相談するのは気が引けるな……」という人は、退職を視野に入れてみませんか? 労働条件通知書を交付しないのは違法行為です。トラブルが起きてもおかしくありません。自衛するためにも、辞めることを考えたほうがよさそうです。

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労働契約書や労働条件通知書で特にチェックしておきたいポイント

Check

この章では、アルバイトスタッフが特に注目すべき労働条件について説明していきましょう。

▼給料の計算や支払い方法について確認する▼

アルバイトの労働契約書で、特に注意したいのが給料についてです。次のような点を、しっかりと確認してください。

●時給は最低賃金額以上か?
●給料の計算方法は明確になっているか?
●いつ、どのように支払われるのか?

金銭を稼ぐために働くわけですから、賃金に関する内容をあいまいにしていてはいけません。労働契約書や労働条件通知書には賃金に関する項目があるので、しっかりチェックしましょう。

▼休日がどれくらいあるか確認しておく▼

次に注目していただきたい点は休日の取り決めです。

求人情報で「週休2日制」となっていても、月に一度、週に2回の休みがあれば、一般的には週休2日制となります。すべての週で2日休みがあるわけではないので勘違いしないようにしましょう。労働契約書に目を通す際は、自分の認識に誤りがないか確認してください。

休日がどれくらいあるのか、何曜日が休みなのかをきちんとチェックし、不安があったらバイト先の責任者に聞いてみましょう。

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▼働く期間や退職に関することも要チェック▼

以下の項目は契約期間の定めがあるアルバイターに、特に注目していただきたいポイントです。

●契約期間はいつまでか?
●契約を更新する必要はあるのか?
●辞める際は、いつまでに届けを出さなければならないか?

契約期間の定めがある場合、“やむを得ない理由” がない限りその期間中に辞めることができません。バイトを始めてみたものの、「なんか合わないや」といった自分勝手な理由では退職できないのです。

これらの内容に疑問点があったら、責任者に質問してみましょう。

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バイトで労働契約書が必要な理由を解説

クエスチョン

労働契約書がないと、企業と従業員の間でさまざまなトラブルが起きる可能性があります。この章では、労働契約書が大切である理由を解説していきましょう。

▼労働契約書を交わすことでトラブルを防げる▼

労働契約自体は口約束でも成立します。しかし、言葉のみでやり取りした約束ごとは、あとになって「言った」「言ってない」というトラブルが発生しやすいのです。

たとえば、「うちは休みなく出勤すれば半年ごとに時給がアップするよ」と店長に言われたとします。その言葉を信じて働き始め、休まず出勤したとしましょう。半年経った時点で時給アップを願い出た時、「そんなこと言ってないよ」ととぼけられた場合、証拠がなければどうしようもありません。

労働契約書は、このような「言った」「言わない」のトラブルを未然に防ぐことを目的として交わされるのです。

さいごに

アルバイトを始める際に取り交わす労働契約書について解説してきました。

労働契約書は働く者を守るための書類です。労働契約書がない場合は、法律で交付が義務づけられている労働条件通知書にしっかり目を通し、労働条件の理解を深めましょう。

さて、バイトを始めると契約書のほかにも書類のやり取りがあります。そのひとつが “住民票” 。次の記事では、住民票の提出を求められる理由や、取得方法、住民票と住民票記載事項証明書の違いなどを解説しています。ぜひ一読を!

バイト採用時に必要な住民票の取得方法

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