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技術力NO.1の会社となるために
―天才クリエイターとトップ営業マンの挑戦―

株式会社トライフォート 大竹慎太郎

株式会社トライフォート代表取締役を務める大竹氏は、同社CTOの小俣氏と共にFacebookを越えるサービスを生み出すため尽力しています。現在はソーシャルアプリやゲームの受託開発と運用が主軸となってはいますが、今後は自社開発にも力をいれていく予定です。「夫婦みたい」と称される大竹氏と小俣氏の出会いの話からバリバリの体育会系だったという学生時代の話まで大竹氏の働き方に迫ったロングインタビュー。

大竹 慎太郎
株式会社トライフォート 代表取締役

1980年生まれ、群馬県富岡市出身。2003年サイバーエージェントへ新卒入社し営業職に従事。新人賞や全社MVPを獲得するなど、トップセールスとして活躍。2007年早稲田大学大学院へMBA取得のため入学、同年SBIグループへ入社。2009年株式会社Speeeに入社し、執行役員に就任。同社子会社の代表取締役へ就任。2012年8月株式会社トライフォートを設立、代表取締役Co-Founder/CEOに就任。

ソーシャル×スマホ=トライフォート

―事業内容を簡単に教えて下さい―

トライフォートは、事業自体で言うと大きく3つに分かれます。1つ目はソーシャルアプリの受託開発・運用事業、2つ目は受託開発後の運用時に必要なサーバーを提供するクラウドサーバー事業、3つ目が自社タイトルとしてソーシャルアプリの開発事業となっています。受託開発・運用事業に関しては創業当時からのサービスであり、創業当時から安定した利益を出しています。クラウドサーバー事業もストック型事業の1つとなりますので、事業のポートフォリオとしては、とても良いサイクルを生み出しています。

しかし、今後はこうしたBtoBのサービスだけでなく、自社タイトルでソーシャルアプリをリリースして運用するBtoCの事業を拡大させたいと考えています。受託開発やサーバー事業を伸ばしていくことはもちろんですが、今後は自社のサービスでも利益を生み出してスケールさせられるように、トライフォートの名義でもどんどんソーシャルアプリを開発していきたいと考えています。

ハンドボールに打ち込んだ学生時代

―学生時代は部活やアルバイトはされていたのですか?―

僕の地元は群馬県富岡市なのですが、この辺りの地域はハンドボールが盛んで、僕も小学校の頃からずっとハンドボールをしていました。中学時代は全国優勝と全国3位、高校時代はキャプテンとして、インターハイや選抜など、常に全国大会には出場しました。そして、そのまま大学へ進学をしたので、大学でもハンドボール部に入部しました。そのため、基本的には部活に割く時間がかなり長かったと思います。しかし、試合が続くようなシーズン期以外はバイトに明け暮れていましたね。長期で仕事をしたのは、ガソリンスタンドとカラオケ店ですが、短期の派遣居酒屋などの飲食店でもアルバイトをしました。部活に割く時間も考え、バイトを探す時は色々な面で効率を重視していたように思います。特に条件や待遇、働く環境はしっかり確認していましたね。長期で働いたカラオケ店等は「まかない付き」という条件に惹かれ、さらに音楽が好きだったので楽しみながら仕事ができました。ガソリンスタンドは仕事中に休憩も取れるような「わきあいあいと仕事ができる」というところが魅力でしたね。時給も満足いく金額でしたし、体を動かす仕事は体育会系だった僕に合っていたように思います。

トップ営業マンとして活躍―サイバーエージェント時代

―新卒でサイバーエージェントへ入社された理由を教えてください―

サイバーエージェントを選んだ理由は大きく分けて3つあります。1つ目はITという産業の可能性です。僕が入社した当時はまだまだネット業界の市場規模は今ほど大きなものではありませんでした。しかし、これから成長していく業界だということは目に見えて分かっていましたので、そういった成長性の見込める会社で仕事がしたいと思ったのです。そして2つ目は、藤田社長の存在です。大学時代に藤田社長のセミナーに参加する機会があったのですが、「これからの社会は自分で市場を作っていくことが求められる。優秀な人はすでに完成された市場ではなく新しいマーケットを切り開いていく必要がある」という話をしていました。これはかなり心に刺さりましたし、そういった考えの人が集まっている会社にとても興味を持ちました。最後に3つ目は、働く社員が皆魅力的だったということです。面接を受ける度に必ず「この人と働きたい!」と思ってしまうのです。面接という短い時間にも関わらず、それほど面接官自身の魅力が伝わるという事が他社ではあまりなかったので、とても印象に残りましたね。最終的には誰に確認するまでもなく、自然と「ああ、ここだな。この会社だ」と、決意していました。

―サイバーエージェントで得た経験や考えがあれば教えて下さい―

サイバーエージェントには約5年間お世話になりました。入社当時は営業として配属され、最終的には営業プロフェッショナル職やマネジメント職に就いていました。入社して間もない頃に新人賞や全社MVPをいただいたこともあり、2004年、2005年辺りは最も売上を伸ばしていた時期だと思います。とにかく営業という仕事が楽しくて仕方がありませんでした。僕の営業手法は相手とリレーションを取りながら関係を深めていくというスタイルでした。いわゆるコンサルっぽく営業をかけるのではなく、相手の心を掴み懐に入る、そうして関係性を築いた上で仕事の発注をいただくという方法でした。しかし、ある時期を境にこの営業方法では今後はダメだな…と感じる日が増えていったのです。「これから経験や年齢を重ねた時、自分はずっとこのスタイルの営業を続けていくのだろうか…」そんな疑問を抱くようになりました。

そんな時、社内でもグロービス等のビジネススクールに通い始める仲間が出てきていました。そうした人の姿を見る内に「自分ももっと勉強をした方がいいのではないだろうか…」と考え始めたのです。高校、大学とスポーツ推薦やスポーツを活かしたAO入試で進学をした手前、恥ずかしながらあまり一生懸命に勉強をした経験がありませんでした。しかし、ビジネス関係の書籍などを読めば興味を持ちますし、面白いとも感じるので、学ぶことに対する嫌悪感は全くありませんでした。将来的なことも考え、学ぶならばマネジメントやマーケティングだけでなく経営全般を学びたいと思い早稲田大学大学院へMBAを取得するため入学しました。しばらくはここでの仕事との両立も考えましたが、現実的には非常に難しかったため、サイバーエージェントを退職したのです。

新たな出会いの中で学んだ真実―大学院、Speee時代

―大学院に通い始めた頃にSBIグループへ転職をされたと聞きましたが―

そうですね、大学院を中心とした生活になることを考えると今までのような働き方は難しいと考えていました。実際に大学院へ通い始めたら思った通りでしたので、MBA取得に専念するためにサイバーエージェントも退職をしたのです。SBIとの出会いはちょうどその頃でした。現在大学院へ通っている旨を伝えると、先方は「大学院を中心とした働き方でいい、だからうちで働かないか?」と誘ってくださったのです。SBIではサイバーエージェントとは全く違うタイプの人と出会うことができ、さらに大学院にも様々な人が通っていました。大手商社出身の人がいれば、金融関係で働いていた人もいましたし、外資系で活躍している人もいました。今思えば、世間のビジネスマンの中でも特にモチベーションの高い人が集まった縮図のような環境でしたので、とにかく様々な人から影響を受けることができました。とても貴重な時間でしたね。

―Speeeはどのような経緯で入社されたのですか?―

大学院を卒業したのが2009年だったのですが、ちょうどサブプライム問題やリーマンショック等の金融危機が起こった時期と重なりました。多くの会社が影響を受けており、当時勤めていたSBIもかなり業績を下げることになったのです。その結果、僕が関わっていた事業の立ち上げは、思うようにいかなくなりました。当時の環境では自分のやりたい事業ができなくなってしまったので「それなら自分で1から始めよう!」と思い、友人を誘って数名で起業を考えるようになりました。

起業を考える際には、自分がビジネスでも学問でも得意としていた営業やマーケティング関連の事業を検討していました。しかし、具体的なビジネスモデルを考えると、それを主軸としたビジネスにするのではなく、全く別のビジネスを展開し、強みの1つとして営業やマーケティングといった要素を置いた方が結果的に良いのではないかと考えるようになったのです。かなり試行錯誤をしていました。そんな時にお話をいただいたのがSpeeeの経営陣メンバーでした。ボードメンバーとして一緒にどうか?と話を頂いたのです。そして、経営陣のメンバーとしてジョインする方向で話が進みました。僕自身も色々と考えているタイミングでもありましたし、トップという役職にとらわれず、まずは経営陣の1人として成長途中のベンチャーへ入社し経営サイドとして実力を積む方が、自分にとってプラスになると思い入社を決意しました。当時のSpeeeは社員数も20名程度で、本当に動き始めたばかりでした。そのため、会社が成長してゆく様を自分の目で見ることができたことは、今に大きく影響していますね。

―当時から近い将来起業をする気持ちはあったのですね―

学生時代や社会人になった頃はあまり起業を考えたことがありませんでした。起業家の中には社会人経験を全く積まずに起業家としてキャリアをスタートさせる人も多い印象ですが、僕はそのタイプではなかったのです。新卒で入社したサイバーエージェントでは営業に配属となり、営業ではとにかく数字を上げ、その後自分に足りない部分を勉強するため大学院へ進学しMBAを取得し、経営を学びました。周囲のサポートもあって、大学時代から今に至るまで一歩一歩階段を上がっていったタイプだったな、と思っています。そうして一歩一歩階段を登る内に、次のステップとして経営や起業を強く意識するようになりました。現在の相方の小俣も、職種は違えど僕ととても近い経歴なので、そういったところも通じ合えた要因の一つだったのかもしれません。

トライフォート創立―出会いから3ヶ月で起業を決意した裏話

―相方でもある小俣さんとの出会いを教えて下さい―

一番初めの出会いは、知人の紹介でした。前職で僕は経営企画の担当役員をしていまして、幅広くネット業界各社の事業戦略や動向、採用戦略といった部分をチェックしていました。当時から同業界の経営層に知人が多かったので困りませんでしたが、小俣の前職とはたまたま繋がりがあまりなく、友人に「誰か紹介して欲しい」と頼んでみたのです。すると、「なかなか面白いCTOがいる」という話になり、紹介していただくことになったのです。それが小俣でした。2011年11月に僕から会いに行きましたね。

最初は仕事の事を中心に話すつもりだったのですが、たまたま音楽の話で盛り上がって、結局その場は音楽のネタだけで1時間終わりましたね。趣味が似ていたため、気が付けばすっかり意気投合していました。その後、「一緒に音楽のイベント行きましょう」とか「ランチしましょう」「飲みに行きましょう」と、すぐにプライベートでの付き合いが始まりました。

そんな付き合いを2~3ヶ月ほど続けたある日、突然小俣が「実は起業する考えがあるんだ」と切り出したのです。当時は僕もSpeeeの役員として経験を積んでおり、次のステップとして自分で起業するタイミングを模索している時期でもありました。そのため、それ以降はお互いにビジネスの話が多くなっていったのです。いざ話してみると、お互いの持ってるスキルや知識は180°違いました。彼は天才クリエイターのスペシャリストタイプですが、僕は営業やマーケティング、経営についての知識に自信がある。「お互いの強みを組み合わせたらいい会社になるのでは…?」と、次第に思うようになり、最終的には僕から「一緒にやらないか?」と声をかけました。それから半年後にはビジネスモデルも固まり会社として形になっていましたね。立ち上げまでは大変なことも多かったですが、ひとまずは順調に進んだなという印象です。

―出会って間もない相手と起業をすることに不安はなかったのですか?―

小俣と僕の関係は結婚と似ているように感じています。長く付き合って結婚するカップルもいますが、出会ってすぐに結婚をしてうまくいくカップルもいますよね?僕と小俣も出会ってから短い期間ではありますが、お互いに惹かれあうものは確かにあって、自分にない部分は尊重しています。お父さんとお母さんの夫婦関係に通じるところがありますね。たまに喧嘩はしますが、離婚の危機に瀕したことはありません(笑)これも、お互いの専門分野についての経験や知識を信頼しているからではないかと思います。スペシャリストとゼネラリスト、そんな関係とも言えます。ものづくり分野は全て小俣が担当し、いわゆる社長業的な業務は僕の担当…ざっくり言えば、そういった住み分けをしています。

今後トライフォートが目指すビジョン

―今後の課題やビジョンがあれば教えて下さい―

今後は自社サービスをもっと伸ばしていきたいと考えているので、それをいかに成功させるかが重要になると思います。また、会社として従業員が急激に増えていますので、組織作りやカルチャー作りといったところも力を入れる必要があると考えています。いずれもコアとなる人材の採用も強化していて、近々でサプライズ感のある人事リリースも出せると思います。また、技術者が多い会社なのでなるべく重労働をさせないことは常に心がけています。ものづくりには正解がない分、制限しないとキリがないので。弊社はフレックス制を導入していまして、コアタイムは11時~17時としています。深夜まで残るような働き方にはならないようにしています。終電以降も働くことや、休日出勤も基本的にNGです。

また、今はまだまだですが、将来的に一番の強みを技術力にしたいと思っています。例えば、メガベンチャー系の会社で、企業理念やアイデンティティーとして「技術力」を真っ先に掲げている会社は限られているように感じます。しかし、弊社は最も重要なのは間違いなく「技術力」であり、真にそれを追求していく会社でありたいというのが最終的な理想です。なので、その理念に賛同していただける人なら合うと思います。まだ企業理念や文化を築いている途中でもありますので、まだまだこれからですね。ものづくりが好きで技術力があり、それを追求している人のことを「トライフォートっぽい」と言われるようになることが目標でしょうか。組織や企業カルチャーが浸透している会社では、「リクルートっぽい」「サイバーエージェントっぽい」と、そこにいる社員のそれらの浸透度合いを表現することがありますが、その中の1つにトライフォートも入りたいですね。「技術力」「ものづくり」を提供する会社の代表格になりたいので、そこは折れずに追求していきたいです。個人的な課題としては、そろそろ真面目に結婚相手を探したいところですね(笑)家族や友人を大切にしてくれて、料理上手な人、そして一芸に秀でた人が理想なので、プライベートでは、そういった人との出会いを探したいと思います。

[取材/執筆/編集] 高橋秀明、白井美紗

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