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毎年改定されるバイトの最低賃金、地域格差や増減の傾向を調査

 毎年改定されるバイトの最低賃金を調べてみた

最低賃金が今よりも低くなることはあり得るのでしょうか? 実は2002~18年の16年間の記録を確認すると、最低賃金は毎年改正され、一度も下がったことはありません。しかし、大きな都市と地方では地域格差が広がっているという一面もあるんです。

この記事では、

・最低賃金に関する法律や地域格差
・バイトの賃金が最低賃金を下回っている時の対処法
・給与が最低賃金以上であるか調べる計算方法
・最低賃金を下回る傾向があるバイト

を解説していきます。「高校生や研修中のアルバイターには最低賃金が適用されるの?」といった疑問にもお答え! すべて読み終わるころには、自分がバイト先から支給されている賃金が、国の定めに則っているか判断できるようになりますよ。

※なお、これから展開する説明は公開当時に定められている内容に準じています。

バイトにおける最低賃金は法律によって定められている

最低賃金の決められ方

最低賃金とは、労働者の生活を安定させるために国が定めた最低限の金額のこと。「最低賃金法」という法律に基づき、「最低賃金制度」が設けられています。これは、雇用主は定められた最低賃金以上の額を労働者へ支払わなければならないとする制度です。

最低賃金法は、以下の目的で1959年に制定されました。

●労働者の生活を安定させて労働力の質を向上させること
●労働条件の改善をはかること
●事業の公正な競争を確保すること
●国民経済が健全な状態で発展していくこと

まずは、最低賃金に関する基礎知識を学んでいきましょう。

参考:e-Gov「最低賃金法
参考:厚生労働省「最低賃金制度とは

▼最低賃金額は都道府県によって異なり、大都市ほど高額▼

最低賃金額は都市ほど高く、地方は低い傾向があります。2018年12月現在の最低賃金は時給で、

東京都:985円
大阪府:936円
愛知県:898円
北海道:835円
福岡県:814円

などとなっており、全国の加重平均額(※)は874円です。最低賃金が一番高く設定されているのは東京都の985円、一番低く定められているのは鹿児島県の761円でした。このことからもわかるように、都市と地方では200円以上のひらきがあります。

(※)ここでいう加重平均額とは、最低賃金が適用される労働者数を計算に反映させた平均額のこと。

最新の最低賃金は、厚生労働省が設けている最低賃金に関する特設サイトで調べてみてください。

参考:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧

▼最低賃金は毎年改定され、増加傾向に▼

最低賃金は毎年改定されていることをご存知でしょうか? 年に一度のペースで見直され、毎年10月ごろに新たに定めた最低賃金が適用されているんです。

2002~18年の改定状況を確認すると、毎年の全国加重平均額は年々増加している模様。

参考:厚生労働省「平成14年度から平成29年度までの地域別最低賃金改定状況」

2016年に閣議決定した「ニッポン一億総活躍プラン」では、

最低賃金については、年率3%程度を目途として引き上げていき、全国加重平均が1,000 円となることを目指す。

参考:「ニッポン一億総活躍プラン 参考資料2

とされています。数年後にはバイトの最低賃金が1,000円以上になる可能性も考えられるでしょう。

▼違反すると50万以下の罰金▼

最低賃金よりも低いバイト代は法律違反です。最低賃金法第4条では、労働者に対し最低賃金以上の金額を支払うよう雇用主へ義務づけています。

最低賃金法第4条

使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。

参考:e-Gov「最低賃金法第4条

たとえ労働者と雇用主のあいだで合意されたバイト代だとしても、最低賃金を下回っている場合は法律違反。双方で決めた賃金は無効とされ、雇用主は労働者に対し最低賃金額との差額を支払わなければなりません。

違反した場合は、雇用主に対し以下の罰則があります。

●地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合は、50万円以下の罰金
●特定(産業別)最低賃金(※)額以上の賃金額を支払わない場合は、30万円以下の罰金

(※)地域別で設けられている最低賃金よりも “高い水準の金額を定めることが必要” と認められた産業に対し設けられている最低賃金のこと。地域別最低賃金と特定最低賃金では、高いほうの最低賃金額が適用されます。

参考:厚生労働省「最低賃金制度とは

▼ボーナスや残業手当などは最低賃金に含まれない▼

最低賃金の対象は、定期給与の所定内給与に含まれる、

●基本給
●職務手当など毎月固定された諸手当(皆勤手当や通勤手当、家族手当は除く)

の合計金額です。つまり、雇用主は基本給と諸手当(対象外を除く)の合計だけで最低賃金以上のバイト代を支払わなければならないというわけです。

最低賃金に含まれないものは、

●結婚手当など、臨時に支払われる賃金
●ボーナスなど、1ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金
●時間外勤務手当など、所定労働時間を超える労働に対して支払われる賃金
●休日出勤手当など、所定労働日以外の労働に対して支払われる賃金
●深夜勤務手当など、22:00~5:00の労働に対して支払われる賃金

があります。自分の給料が最低賃金以上であるかチェックする時は、最低賃金に含まれるものだけを計算しましょう。

参考:厚生労働省 最低賃金制度の概要「最低賃金の対象となる賃金

▼高校生や研修中アルバイターのバイト代を勝手に最低賃金未満にしてはダメ▼

「高校生だから」「研修中だから」といって、雇用主だけの判断で最低賃金額を下回るバイト代で働かせることは厳禁です。

例外として、雇用主が行政に対して「最低賃金の減額の特例許可申請」を行い、許可を得られれば最低賃金額の20%まで減額できます。その場合、 “一般の労働者より著しく労働能力が低い” と判断されたなどの “合理的な理由” がなければなりません。これは、最低賃金法第7条で “減額の特例” が規定されています。既定の申請書を、所轄の労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に提出しなければなりません。

店長に「君は高校生だから最低賃金よりも低くて当たり前」といわれたとしたら、各都道府県にある労働局へ連絡して、きちんと申請が行われているか確認を取ってみてもよいでしょう。

参考:厚生労働省「最低賃金の適用される労働者の範囲
参考:厚生労働省「最低賃金の減額の特例許可申請について

もし最低賃金を下回っていたら雇用主や労基署へ相談

労基署に相談だ

もしバイト代が最低賃金額を下回っていた場合どうすればよいのでしょうか。その場合の対処法について解説します。

▼バイト代が最低賃金未満の場合、まずは雇用主に相談▼

雇用主は労働者に対し、最低賃金額以上のバイト代を支払う義務があります。もしバイト代が最低賃金を下回っている場合は、雇用主に相談するようにしてください。 “わざと” ではなく、改定されたことに気づいていないケースも考えられるからです。

最低賃金を下回って働かせることは法律違反になるので、よほどのことがない限り差額分を支払ってくれるはずです。不足分をさかのぼって請求できるのは、労働基準法第115条で定められている通り “過去2年” の賃金まで。請求権の時効をむかえる前に差額分の支払いを求めましょう。

参考:e-Gov「労働基準法第115条

▼差額分の支払いに応じてくれない時は労働基準監督署へ▼

なかには雇用主が差額分の支払いに応じてくれないケースもあるでしょう。この場合は、労働基準監督署へ相談してください。相談は匿名で行っても問題ありません。

労働基準監督署は、一部において警察と同等の権限を持つ国の機関。労働者からの相談などをきっかけに、事業場へ立ち入り捜査や事業主へ指導を行います。度重なる指導をしても改善しない悪質な事業主に対しては、強制捜査を行い検察庁へ送検できる権限もあるんです。

スタッフの扱いがぞんざいな雇用主だとしても、労働基準監督署の指示とあれば差額分の支払いに応じるでしょう。

参考:厚生労働省「労働基準監督署の役割

最低賃金は時間額に換算して! 不安な人は時給を計算しよう

最低賃金と給与計算

この章では最低賃金の計算方法について、2018年12月現在の東京都の最低賃金(985円)を例に解説していきます。

▼最低賃金は時間額で計算する▼

ご存知の方も多いでしょうが、最低賃金は時間額として定められています。

現在の東京都では最低賃金が985円と定められているため、雇用主は労働者に対し、時給換算した時に985円以上の賃金を支払わなければなりません。日給や月給で給与を支給される人は、時間額を割り出して最低賃金を下回っていないか比較する必要があります。

参考:厚生労働省 最低賃金制度の概要「最低賃金額以上かどうかを確認する方法

▼自分で時間額を割り出してみよう▼

時給、日給、月給の給与体制ごとに計算方法を紹介していきます。前述した最低賃金の対象となる賃金のみを計算してください。

時給制の場合

バイト先が時給制なら計算するまでもなく、最低賃金以上になっているか調べられます。時給が985円なら問題なし、984円ならアウトです。

日給制の場合

バイト先が日給制なら、「日給÷所定労働時間」で計算しましょう。以下では一日8時間のバイトを日給7,900円でしている場合の計算式を紹介します。

7,900円(日給)÷8時間=987.5円

この場合、最低賃金を上回っているため問題ありません。

月給制の場合

バイト先が月給制なら、「月給÷1ヵ月の平均所定労働時間」で計算しましょう。月160時間の所定労働時間で月給が158,000円とした場合は、以下の計算式になります。

158,000円(月給)÷160時間=987.5円

上のように、時間額が985円以上になれば問題ありません。

最低賃金を下回る傾向があるバイト

最低賃金以下で働かされないようにしよう

2016年に厚生労働省が行った調査では、 “最低賃金法を下回っていた労働者のうち、81.6%がパートやバイトスタッフだった” とわかりました。この調査データを参考に最低賃金を下回るバイトには、どのような傾向があるか紹介していきます。

参考:首相官邸「第10回下請等中小企業の取引条件改善に関する関係府省等連絡会議厚生労働省提出資料

▼【業種別比較】最低賃金法違反1位は製造業▼

最低賃金法違反を行った企業を業種別でまとめると、

1位:製造業(43.7%)
2位:商業(28.8%)
3位:接客娯楽業(17.4%)

となっています。上記の3業種でおよそ90%を占めていました。

1位の製造業は、製品の組み立てや加工など工場や作業場でものづくりに携わる業種。2位の商業は、販売や配給、保管、賃貸、そのほか理容事業が含まれています。3位の接客娯楽業は、飲食店や旅館などです。

割合が高いといっても、製造業や商業に携わるすべての企業が危ないというわけではありません。バイト探しの際に、 “最新の最低賃金” と “求人に記載されている給与” を比較すれば、違法している企業は避けられるでしょう。

▼【規模別比較】スタッフが少ないほど最低賃金法違反の傾向▼

働くスタッフの人数が少ないほど、最低賃金法に違反しやすいとも考えられるデータが出ていました。事業場労働者の規模で比較したデータは、

1位:1~9人(63.5%)
2位:10~29人(28.4%)
3位:30人以上(8.1%)

となっています。最低賃金法違反をした事業のうち、90%以上がスタッフ30人未満規模の事業場ということです。

▼違反した理由の多くは「知らなかった」▼

最低賃金を支払わなかった理由として最も多い回答が「知らなかった」です。驚くことに、「適用される最低賃金額を知らなかった」という回答が50%以上もありました。

また、「労働能力が低い場合には適用がないと思っていた」というケースも。知らずに法律違反してしまっている雇用主が多いようです。

自分のバイト先が “うっかり” していないか、給与明細をきちんと確認してくださいね。

さいごに

最低賃金について解説してきました。

自分のバイト代が最低賃金を下回っている場合、まずは直接雇用主に相談しましょう。この記事や厚生労働省が設けている最低賃金に関する特設サイトを見せながら話せば、話が早いかもしれません。

また、責任者がいつまでも差額分の支払いに応じてくれない場合は、労働基準監督署へ相談しましょう。請求権の時効は2年。それまでであれば不足分を請求できます。働いた分だけ、適切なバイト代をもらってください。

最低賃金のほかにも、アルバイターとして最低限、知っておきたいルールや法律があります。以下のコラムでわかりやすく解説していますので、こちらもどうぞご覧ください!

バイト関連の法律をわかりやすく解説! 辞める時や労働時間の規定

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