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アフィリエイトで世界を狙え!
―インタースペースが目指すこれからのサービスとは―

株式会社インタースペース 河端伸一郎
河端 伸一郎
株式会社インタースペース 代表取締役社長

1970年生まれ、千葉県出身。1994年学習院大学経済学部を卒業後、大和証券株式会社へ入社し3年間リテール営業として従事。1997年、1998年とベンチャー企業を中心に数社の転職を経験、1999年株式会社インタースペースを設立し代表取締役に就任、現在へ至る。

インタースペースとは?

腕を組み勇ましい姿の河端伸一郎社長

―事業内容をお教えいただけますか?―

「アクセストレード」というアフィリエイトサービスプロバイダー事業を主軸に、事業シナジーを生みやすいメディア事業などを展開しています。「アクセストレード」は、2001年からスタートし、現在では国内でもトップレベルのアフィリエイトサービスにまで拡大しています。またここ数年は、「ストアフロントアフィリエイト」と言うリアル店舗型アフィリエイトサービスが順調に伸び、今では年間40億円を超えるほど大きなサービスにまで成長しました。また、メディア事業においても「ママスタジアム」を始めとした各種サービスが順調に利用者数を増やしていますので、今後が楽しみです。

社会を知ろうと多くのアルバイトを経験した大学時代

―大学時代は色々なアルバイトを経験されたと聞きましたが―

そうですね、長期のアルバイトの合間に短期のアルバイトもしていたので、結構いろいろな種類のバイトを経験しました。長期で働いていたのは飲食店が多かったですね。印象的だったのは、ディズニ―ランドのアルバイトです。僕は千葉県に住んでいたので、年末年始といった人手が必要な時期を迎えると、ディズニ―ランドの求人募集が新聞の折込で入っていたので友人と一緒に応募しました。ディズニ―ランドのスタッフに対する教育制度の高さは有名ですが、これは僕が働いていた当時からそうでした。私は年末の一週間程度の短期バイトを2年連続でやったのですが、そんな短期のアルバイトにもかかわらずバイトをする前に2日間フルタイムで研修が行われていたのです。研修の内容ですが、ディズニ―の歴史をビデオで見たり、哲学や考え方を学ぶところから始まり、実際の接客にあたっての対応の仕方等OJTまで他の会社だったら正社員並みのボリュームでした。基本的に作業の仕方を教えるのではなく、作業をするにあたっての考え方を行う研修となっていて、あれがディズニーランドの接客のクオリティの高さにつながるのだと納得できる内容でしたね、貴重な経験だったと思います。

飛び込み営業を100件、200件とこなしたー大和証券時代

当時を振り返る河端社長

―新卒で大和証券へ入社を決めた理由は何ですか?―

正直言うと、金融業界に物凄く興味を持っていた、というわけではありませんでした。ただ、実家が事業をしていたこともあり「家業を継ぐにしても自分で事業を起こすにしても、経営的な視点を身につける事も必要だな」という想いは常に持っていたのです。そのため、経済の仕組みが学べる金融関係には興味を持っていました。

では、なぜ証券会社だったのかと言うと、若い内に厳しい環境に身を置いた方が自分も成長することができるだろうと思ったからです。同じ金融業界でも銀行はお客さんが頭を下げて融資の申込を行うことや、経営についてアドバイスを求められる機会が多いと思います。しかし、証券会社はそれとは真逆です。こちらから頭を下げて頼みこみ、時にはかなりきつい言葉を言われることもあります。そういった環境の方が、営業マンとしての力が身につくと考え、大和証券に入社し営業部門へ配属となりました。「1日に100件、200件を飛び込みで回ってこい!」なんて言われる日も決して珍しい話ではありませんでしたが、社会人の経験がなかったので、それが当たり前なのだと思っていました。また、入社当時はちょうどバブルが崩壊した直後だったこともあり証券会社の営業マンに対する風当たりは殊更強く、ほとんど相手にされませんでしたね。当時はそれが当たり前でしたが、今考えれば相当大変だったと思います。

ノープランでの立ち上げから上場企業へと急成長

―証券会社を退職されてすぐに起業されたのですか?―

いえ、弊社を立ち上げるまでに2社ほどインターネットでビジネスを始めたばかりのベンチャー企業を経験しました。世の中が不景気といわれている中で日本が元気を取り戻すためには新しい産業を興すベンチャー企業の成長がカギとなっていると考えていました。というのも私が学生時代に留学していたアメリカは当時非常に景気が悪かったのですが、私が社会人になって働くころには大きく景気が回復して社会が活性化し始めていたのです。その背景は従来の大企業が再生したというよりも、西海岸にあるマイクロソフトやインテルなどの新興企業が成長し、世界を舞台とした事業展開に成功していたことでした。おそらく日本でもこのような新興企業が生まれることが社会の活性化の一番のカギだと感じていました。とはいえ当時は今のようにインターネット産業があるわけではないのであまりベンチャー企業と言われるような会社もなかったのですが、その中で成長意欲が高そうな会社をいろいろと探していたところ、その会社が企業のウェブ制作の事業を始めることになり、そこに初期メンバーとしてジョインしたのがこの業界に入ったきっかけです。

しかし1社目のその会社にはインターネットの知識を持っている社員があまりにも少なく、お客様が満足する商品を納品することができなかったのです。結局受注残が積みあがってしまい、入社後わずか半年で数億円の赤字となり、事業そのものが解散することになりました。2社目の会社では動画配信サービスの立ち上げに関わったのですが、こちらは入社後三ヶ月で資金繰りに行き詰まり、社長以外の全員が退職することになったのです。両社ともかなり短期間での業務ではありましたが、インターネットに関する将来性を感じることができたのと、起業をする前にこういった厳しい現実を経験できたことは大きかったですね。さらに、こうして社員数が少なく立ち上がったばかりの企業を経験したことで、「1人でも事業を起こせるかも知れないなあ…」と、事業の立ち上げを身近に考えることができましたね。そこで、1999年の年末に2人のメンバーと共にインタースペースを立ち上げました。前述の様な状況だったのでビジネスモデルが固まる前にとりあえず会社だけ作ることになりました。それから約1年後の2001年に始めたのが、現在のアフィリエイトサービスになります。

―アフィリエイトのビジネスを始める決め手は何だったのですか?―

当時はインターネットバブルといわれてインターネットを使ったビジネスの可能性がいろいろと騒がれていたのですが、とはいえそのうち何が成功するのかは全く分かりませんでした。とはいえ単純今あるものをインターネットに載せるだけではなく、インターネットだからこそ出来るイノベーションを起こすようなサービスを作りたいと考え、社内でプレゼン大会を日々行い、ディスカッションを続けた結果辿り着いたのがアフィリエイトでした。とはいえ、どのようにサービスを作ってよいかわからず、とりあえずインターネットで調べたところ、アメリカには大手アフィリエイト会社と言われる企業が3社ありました。その3社のサイトに登録し、システムの作り方や顧客層の違いを隅から隅まで研究しました。足りない部分は「こんな機能が必要なはずだ」と、理想のシステムを頭の中で考えながら、システム会社へ発注をしました。ユーザー向けの仕組みにばかりに気を取られてしまい、管理画面に関しては色々と不足があった中でスタートを切ったのが本音です。広告主はサービスの開始は出来るけど解約しても終了する機能がないとか(笑)。「何でちゃんと作ってくれないんだ!」「作って欲しいものを言わないからです!」と、システムを開発した会社とは頻繁に言い合いをしていましたね(笑)まあ今考えるとこちらが悪いんですけど。

サービス自体への立ち上がりはどうだったかと言うと、最初はかなりのスロースタートでした。実際に動き始めた後は、先行の会社と比較をされることが多く、悔しい思いも経験しました。実際に自社ならではの特徴をいろいろと考え、実践していくことで徐々に強みを作っていくことが出来ました。その後は2003年頃には急成長が始まりアフィリエイトのサービスを1つの事業として確立させることができました。

―リアル店舗型アフィリエイトサービスとはどういったサービスなのですか?―

主に携帯販売店に来店したお客さんに公式コンテンツなどの会員となってもらうプロモーションの1つです。実際に端末を購入するタイミングと合わせてアプリを直接PRすることで通常の広告と違いユーザーへダイレクトに訴えかけることができることが話題となっています。最初は月20万円程度の売上でしたが、6年経った今では年間40億円弱のビジネスにまで成長しました。弊社サービスの中でもアフィリエイトに次ぐ柱となってきている事業です。

求む、情熱を持ってサービス作りに取り組む社員

柔和な表情の河端伸一郎社長

―更に成長を続けるためには人材の確保が必須だと思いますが、御社は中途と新卒どちらを求めているのでしょうか?―

入社後新卒と中途を区別することはないですが、現在は中途入社の社員が多少多いです。ただ、最近は新卒の比率を少しずつ増やそうとしています。弊社には現在既存のサービスがいくつかありますが、それを単にこなすだけでなく、自分で新たなサービスを生み出したい、そしてそれを世界中に展開したい!そんな、サービス作りに情熱を持っている人はぜひ採用したいと思います。とにかく、サービス作りに情熱を持っている人でしたら、こちらとしても全力でサポートしていきます。今後は、採用したポテンシャルの高い人材をしっかりと育てる必要もあります。そのためにも、若手が活躍できる場所やチャンスは積極的に作っていくつもりです。

事業領域の拡大と成長

―最近メディア事業も次々とサービスを開始している印象を受けますが―

そうですね、今は大きく分けると3つの事業を柱とした事業展開を進めています。アフィリエイト、メディア、そして海外事業ですね。弊社の主力サービスはアフィリエイトですが、アフィリエイトに次ぐ事業も新たに確立していきたいと思っています。そういった部分では今後もメディアには力を入れていきます。ママさん向けのコミュニティサービスの「ママスタジアム」や女性向けの「恋愛シミュレーションゲーム」などが主なサービスとなっています。今後もそれ以外にもサービスラインナップを増やしていく予定ですどんなサービスをやるにしろ「イノベーションを起こすようなサービスを生む会社にしていこう」と、常に思っています。その方が会社としても面白いと思いますし、そういった新たな事業を立ち上げる力のある発想力を持つ人材が活躍できる企業であることが大事なのだと考えています。

―最近話題のメディアと言えば、先ほど名前が挙がった「ママスタジアム」の勢いがすごいですね―

ユニークユーザー数で言うと2年間で約10倍に増えました。サイト内のコンテンツを増やしたこと、そしてタレントさんを全面に出しオフィシャル感のある構成にしたことでユーザーの方へ安心感を持っていただけたこと、この2つが高く評価を受けたポイントではないかと分析しています。そして、サイト内の独自なコンテンツを増やし、それらをフックに外部のポータルサイトと連携をしていくことでサイトの知名度を上げることができました。ユーザーの流入経路が多様化したこともユーザー数増加に繋がっていると思います。今後もユーザーの視点を大事にし、価値あるサイトを作っていきたいと思います。

世界中で使われるサービスを生み出すために

―もう1つの柱として海外展開を掲げているのはなぜですか?―

一言で言うと世界で活躍する日本のインターネット企業としての先鞭になりたいからです。その為には2050年には世界のGDPの50%をしめると言われているアジア地域で先行してサービスを提供するのが重要だと思っています。そのためにタイとインドネシアには現地法人を、ベトナムには開発拠点をそれぞれ設立しました。当面推進をしていくのは、日本で培ってきたアフィリエイト事業です。アフィリエイトに関しては13年以上の経験とノウハウがありますので、その知見を活かしてまずは東南アジアでサービスや仕組みを根付かせていきたいと考えています。

また、スマートフォンアプリに関してはAppleやGoogleの世界統一マーケットがあるため、弊社のクライアントとなるアプリ事業者は国をまたいでコンテンツを配信することが当たり前の市場になります。当面は日本にサービスを進出したい海外の企業や東南アジアへ進出したい日本企業のマーケティング支援ができるような体制を整えていく予定です。そして今後は今展開しているサービスの他にも世界中で提供できるサービスを次々と我々の会社から生み出していきたいと思っています。

[取材/執筆/編集] 高橋秀明、白井美紗

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