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「個で働く新しいワークスタイルを提案」
―人と人を繋ぐ架け橋となるために―

株式会社アイスタイル 沼田早紀子
沼田 早紀子
株式会社アイスタイル 「ちぢまる」サービスプロデューサー

1986年生まれ兵庫県出身。2005年上智大学総合人間科学部へ入学、海外ボランティアに興味を抱き、大学3年時にはフィリピンへボランティア活動のため1ヶ月渡比。2009年上智大学総合人間科学部を卒業、同年4月株式会社ディーワンへ入社。2011年株式会社ネットプライスへ入社し美容バイヤーとして活躍。その後、同社親会社の株式会社ネットプライスドットコム主催のビジネスコンテスト優勝。2013年6月キールス株式会社設立、代表取締役に就任。2014年6月株式会社アイスタイルへ入社、「ちぢまる」サービスプロデューサー職へ従事、現在に至る。

アイスタイルでの新規事業

―業務内容を教えてください―

弊社は、日本最大のコスメ・美容の総合サイト@cosmeを母体とし「メディア事業」「EC事業」「店舗事業」サロン情報や美容業界の求人情報のサイトを運営する「その他事業」の4事業を主軸としています。私は、アイスタイル内で今年2月にリリースした「ちぢまる」という新サービスを運営する部署に所属しています。

「ちぢまる」とは、個と個がつながり、個で働く新しいワークスタイルを創造するというコンセプトの元に始まった事業です。インターネットの発達に伴い、個人が自由に情報を発信できるようになったことで企業に所属することが当然だった働き方にも変化が起きています。企業を経由することなく、ネットを通じて個人が直接企業や顧客とつながる社会になっているのではないかと考えています。そこで「ちぢまる」では、そんな雇用形態の変化とインターネットによる変革を組み合わせて、新しい働き方をサポートする仕組みを創り出し、新たなワークスタイルを創造することをミッションとしています。具体的には、個人で活躍をしているネイリストやヨガインストラクター、メイクアップアーティストといった個人事業主やフリーランサーのための予約管理機能、顧客別カルテ機能、メッセージ機能、自己PR機能などが盛り込まれた業務&集客支援ツールを提供しています。

―どうしてこのサービスにジョインしたいと思ったのですか?―

長年通っている美容室で担当している美容師が別の美容室に移る時「じゃあ私も…」と、美容師と一緒に自分も通う美容室を変えるという事は女性なら珍しいことではないですよね?つまり、美容というジャンルは「どこの店で施術をしてもらうか」というよりも「誰に施術をしてもらうか」を重要視しているお客様が非常に多いと考えています。また、ネイル業界においてはサロン形態も少しづつ変化しており、「ホームサロン」と呼ばれる1人でサービスを提供している店や出張で施術を行う人が近年増えていることを感じていたこともこのサービスの可能性を感じた理由の1つです。さらに、結婚を機に勤めていたネイルサロンを辞めたという人が空いた時間を使って施術を行ったり、趣味でネイルの勉強をしている会社員の方が休日や平日の夜だけ施術をしたり…そうした自由な働き方をする人も増加しています。そういった「個人でサービスを提供している人」が増えている以上、双方を結ぶサービスには必ず需要があると思いますし、女性の場合はライフステージが変わってもスキルさえあれば働くことが可能なため、マッチしやすいと考えました。

ボランティア活動で世界が変わった―大学時代

―大学時代はどのような事に興味を持っていましたか?―

好奇心が旺盛な性格なので、大学1年生と2年生の時はテレビ番組のバラエティ番組で定期的にエキストラ出演のアルバイトをしていました。そして、大学3年の夏休みにはフィリピンへ1ヶ月間ボランティアへ行きました。水道の工事や子供達に英語を教えるといったことが主な活動でした。マニラのような都心ではなく、お風呂もないような田舎でホームステイをしながら現地の方と衣食を共にしたのです。その時に「GNH(国民総幸福度)」という概念を知りました。物質や金銭的には明らかに日本より貧しいフィリピンの家庭から、人間関係の絆や心の豊かさを学びました。一般的に「GDP(国民総生産)」で測られる日本の豊かさに疑問を感じ、人生において真の豊かさとは何だろうということを考えるようになりました。

―就活時ではどのような業界を志望していましたか?―

「有益な情報を広く世の中に伝えたい。」そんな想いからアナウンサーを目指していましたが就活では見事に惨敗。結果、学生時代からアルバイトで働いていたテレビや雑誌の企画を手掛ける広告代理店に入社し、その想いを実現させようと考えていました。入社時から企画をするのが好きで、入社後も女性誌・女子大生向け雑誌の企画、美容健康カフェ立ち上げ時のメニュー開発、芸能人とのタイアップ企画、アパレルやアクセサリーのデザイン企画など、様々な女性向けサービスの企画に携わりました。美容やファッション業界の方々の熱い想いをカタチにしたり表現したりして世の中に届けることに充実感を見出していた一方、自分が一から企画したものを伝える楽しさも感じ出していました。

発信力の可能性を求めて―インターネット業界への転職

―その後転職をしたのはどうしてですか?―

当時の仕事はとても楽しかったのですが、雑誌やテレビは一方的な情報の伝達であることも否めず、自分が伝えている情報は求められている人の元へきちんと届いているのだろうかと感じるようになりました。インターネット業界に行きたい。そう思った理由は主に3つあります。1つ目は、求めている人にダイレクトに届けられること、2つ目はユーザーの声が聞けること、そして3つ目はその発信力の可能性です。インターネットは時間や場所を越えて情報を届けることができる、それも伝えたい人へ直接情報が届き、さらにその反応もすぐに返ってくる…そういったインターネットの可能性に魅力を感じネットプライスへ転職をしました。

―その後転職したネットプライスではどのような仕事をしたのですか?―

自分が得意とする女性向けの商品やサービスの分野を活かし、美容バイヤーになりました。実際に自分で商品を試してみたり、実験してみたり、開発者へ取材を申し込んだり、芸能人とのタイアップ商品を作ってみたり…自分なりに試行錯誤を繰り返しながら、ユーザーの方へ商品の魅力を伝える仕事をしていました。目の前にある商品をいかに魅力的にみせるかという表現が最も大切になりますので、「どうしてこの商品を作られたんですか?」といった話から始まり、実際に使っているところを見せた方がいいと思ったら「動画作りましょう」と企画を出しました。他にも「実験してみましょう」「体験者の声入れてみましょう」など、様々な切り口から商品を観察し、どのように魅力を伝えるかという部分が最も大変で同時にやりがいのある部分でもありました。その後、自分や友人の経験を元にネイリストとネイルモデルを繋ぐビジネスモデルを考え、社内で開催されたビジネスコンテストに応募をしたところ、とても高い評価をいただき優勝することができました。その結果を元に、社内起業として会社を設立することになったのです。

人と人を繋ぐ事業の先駆け―起業時代

―起業した会社の事業を教えてください―

主な事業としては「nailly(ネイリー)」というネイルアプリの運用です。ネイリストとネイルモデルを繋ぐアプリとして2013年に立ち上げました。軸となる事業を考えるきっかけとなったのは、ネイリストをしていた友人から練習モデルになってくれないか?と依頼をされたことでした。ネイリストはプロとして独り立ちするまでに100人~200人の練習モデルが必要と言われています。しかし、それを探す便利なツールがあまりなく多くのネイリスト達は友人の爪で練習をしており、中には弟や兄の爪まで使って練習をしている人もいたのです。「そんなに困ってる人がいたのか!」と、素直に驚きましたね。

当時はすでにインターネット業界で経験を積んでいましたし、実際にインターネットを使った事業にも興味を持っていました。「ネットを使ってこの問題を解決できないかな…」と考えるようになったのが、「nailly(ネイリー)」立ち上げのきっかけです。1回の施術時にネイルモデルとなるお客様が支払う料金は500円~3,000円弱の価格となり、1予約毎に一定の手数料が収益として入る…というビジネスモデルで立ち上げました。サービス自体は伸びていたのですが、マネタイズで苦戦をしてしまい、思うように収益は伸びませんでした。そこは反省すべき点ではありますね。

―実際に起業をしてみて気付いたことはありましたか?―

「nailly(ネイリー)」の運営を始めると、登録をするネイリストの多くが個人のフリーランスで活動している人だったのです。サロンに勤めないネイリストが増えているというネイリストの近況をこの時初めて知ることができました。サービス改善のため会って話を聞く機会もありましたが、「結婚をしてサロン勤めはできなくなった」「店の回転率を上げるため、決まったデザインのネイルを短時間で行うやり方が合わない」など、フリーランスで働く理由は様々でした。しかし、多くの人が自分の求める働き方をしたいという思いから、個人で働く道を選んだように感じました。中でも、女性は結婚や出産といったライフステージが変わる度に仕事を続けるべきか悩んでいる人が多いように感じ「女性こそもっと起業やフリーランスで働きやすい環境があるべきではないか」と考えるようになったのです。

そんな時、「個人で自由に働く新しいワークスタイルを創造する」という、ちぢまるのコンセプトを知り、大きく共感しました。@cosmeという美容に興味のあるユーザーに大きな支持を得ている会社ならば、未来の女性のライフワークを確立させることもできるのではないかと思い、ジョインすることにしました。

女性がフリーランスで働きやすい環境を作る!―今後の展望

―今後目指すべき展望を教えてください―

個人として働くことが当たり前となるよう、個人と個人を繋ぐ架け橋となる現在の「ちぢまる」のサービスをもっと普及させていきたいのが1番大きいです。今後は、どこかの会社の○○さんではなく、その人個人に仕事を頼む、そして個人がライフスタイルに合わせて自由に働くことができる社会になればいいと思っています。今はその挑戦の真っ只中と言ったところでしょうか。

「ちぢまる」内のサービスについては、現在は大きく分けて3つのサービス軸をメインとしています。1つ目は登録しているフリーランスの方の業務&集客支援ツール、2つ目はヨガインストラクターの方など向けの賠償保険サービス、そして、今後提供していきたいサービスとして3つ目にネイリストやヨガインストラクターを企業やイベントに派遣するサービスです。実際にオフィスに派遣することで社員の方は手軽にサービスを受けることができますし、派遣されるネイリストやヨガインストラクターの方は働く場が広がるというメリットがあります。新たな顧客との出会いの場になるという意味でも、美容者派遣サービスは今後積極的に伸ばしていきたいサービスの1つです。

[取材/執筆/編集] 高橋秀明、白井美紗

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