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「予測不可能を愛せ!」
―リアルワールドが見据える未来像―

株式会社リアルワールド 菊池誠晃

「げん玉」や「CROWD(クラウド)」といったサービスを展開している、リアルワールドの代表菊池氏。大学在学時から起業家として活躍し、常にユーザーが求めるサービスの実現に努めてきました。そんな菊池氏が大切にしているのは「予測不可能を愛せ」その言葉が意味するビジネス観を大公開

菊池 誠晃
株式会社リアルワールド 代表取締役

1978年生まれ愛媛県出身。大学時代に個人でWEB制作を始め、その後WEB企画・制作・運用を行うAKURIを立ち上げる。大学卒業後はITコンサルタントとしてIT会社の立ち上げに関わる。2001年11月にサイバーエージェントへ入社し2004年にはマネージャーへ昇格。しかし、自分で事業を一から始めたいとの想いが募り、2005年にサイバーエージェントを退職し、同年リアルワールドを設立し代表取締役に就任する。

徹底的にユーザー目線!―リアルワールドが生み出すサービス

げん玉やCROWDについて語る菊池社長

―リアルワールドが現在に至るまでの事業内容を教えて下さい―

現在、買い物やサービス利用で楽しくポイントを貯めることができるポイントメディアの「げん玉」やネットがあればいつでもどこでも誰も仕事ができる「CROWD(クラウド)」などポイントに関する複数のサービスを展開しています。また、それらのサービスをまとめて展開するために「リアルワールド」というプラットフォームを作りました。リアルワールドは現在800万人の会員を有しており、順調に会員数を伸ばしています。まず、設立して最初にサービスを開始させたのがポイントメディアの「げん玉」です。すでにポイントメディアの先駆者は沢山いましたが、どのメディアもポイントが貯まりにくく、交換しにくいという欠点がありました。そこで、げん玉ではポイントの付与率を高め、ポイント交換可能額を引き下げることにしたのです。貯まりやすく、すぐにポイント交換ができるようにすれば、ユーザーが必ず支持してくれると考えました。結果として、後発サービスでありながら、PCでは最大級のポイントメディアに成長しました。そして、今一番力を入れているのが、「CROWD(クラウド)」です。CROWD(クラウド)の主なサービスとしては、WEBサイトの記事作成、写真撮影、データ入力など、場所や時間を問わず誰でも簡単に作業でき、作業が完了するとポイントを貰うことができます。貯まったポイントは、自社のポイントエクスチェンジサービスを使い現金へ交換できます。CROWD(クラウド)を通じて行われた作業は昨年末時点で1,400万件に達しました。TVや新聞、雑誌等で数多く紹介をされており、CROWD(クラウド)の注目度は日増しに上がっています。

学生起業家として走り抜けた大学時代

微笑みながら談笑をする菊池誠晃社長

―学生時代はアルバイトなどの仕事はしていましたか?―

大学1年の頃はかなり色々なアルバイトをしていました。居酒屋やテレアポなど最大で4つも掛け持ちをして働いていたほどです。当時の僕はネットと出会ったばかりの頃で、最新のPCも欲しかったですしネット環境も整えたくて、がむしゃらに働いていました。もちろん学校にもちゃんと通っていました。もっと自分自身の力を試したいと考えた末、ふっと思いついたのが、WEBの制作でした。僕自身が個人事業主として仕事の依頼を受け、制作し、商品を納品し、お金をもらうスタイルですね。実際にこの事業を始めたのは1996年なのですが、当時はWEB制作に特化した企業もさほどなかったですし、実際に作ることができる人も少なかったのです。だから、うまく需要と供給が合えば個人ベースでも十分勝負できるんじゃないかと考えました。結果としてそれはとても順調で、愛媛県内のローカルテレビ局からWEB全体の企画まで任されるようになりました。徐々に一人では厳しい規模にまでなり、翌1997年にはWEBの企画・制作を行う会社「AKURI」を起ち上げ、最大で40人弱の人を雇っていました。色々な団体や企業にご紹介いただき、愛媛県内の市町村や中小企業の企画制作も行えるようになったのです。大学との両立は本当に大変でしたが、うまく時間を調整し無事に4年で卒業することはできました。普通にバイトをしていた1年の頃から考えるとこの大学4年間で大きく成長できたと思います。

― 一見成功しているように見えますが卒業と同時に解散されたのはどうしてですか?―

大学の卒業が近づいてきて「普通に就職活動をするのは何か違うなぁ…」と、漠然と思っていました。そこで、AKURIのビジネスモデルについてもう一度考えてみたんです。当時のビジネスは、営業をして取ってきたWEB制作の仕事をエンジニア達が制作し納品する、そして制作費が入るという形です。極めてシンプルであり、当時はこのスタイルが最良だと思っていました。今以上に成長させるために何ができるのかと考えた時、「このスタイル以上に優れたビジネスモデルは生み出せないんじゃないか…?」と、思ったのです。それならば続けても将来的に厳しいんじゃないかと思いまして、考えた末に一旦店じまいをしようと決めました。それから1年間は地元の色々なIT系の会社の起ち上げに尽力するコンサルに近い仕事に従事していたのです。

テレビで見て衝撃を受けた藤田社長との出会い

腕を組みキリっとした表情の菊池社長

―そんな菊池社長がどうして東京に上京してサイバーエージェントへ入社することになったのですか?―

2000年にテレビを通じてサイバーエージェントの藤田社長の存在を知りました。まだまだ小さかったネット市場の中にいて「売上目標1,000億円」「最年少での株式上場」など、当時の僕では考えたこともなかった、むしろ「有り得ない」と思っていたことを自信あり気に語っていたのです。「何だこの人は!!」と、大きな衝撃を受け、「これは会いに行かないといけない!」そう思いました。そして、2001年の春ごろ、実際に藤田社長とお会いしお話しを聞くことができました。他の社員の方々ともお話をすることができ、全員が同じ目線で現在のサービスや将来のことを考えていた姿勢が僕の意識を変えるきっかけになりました。「これはやばい、ここに入らないとこの業界から置いていかれる!!」そう思ったのです。その後、2001年の10月にサイバーエージェントへ入社をしまして、4年間お世話になりました。

―当時のサイバーエージェントの様子を教えて下さい。菊池社長自身はどのような仕事をしていたのですか?―

主に関わっていたのはポイントに関わる事業ですね。当時新規事業としてポイントメディア事業の立ち上げに携わりました。そして、最も大きい収穫はポイントの持つ可能性に気づくことができたこと、さらに後半になるとマネジメントを学ぶことができましたので、それはとても良い経験になりました。

長く愛されるサービスを作るために!独立までの道のり

―その後2005年にリアルワールドを設立されますが、いつ頃から独立を考えていたのですか?―

そもそも、サイバーエージェントに入社した時点で僕は独立するつもりでした。当初の予定では1年間でノウハウを全て吸収して退職し、藤田社長の上場最年少記録を抜きたいと思っていましたが、そんな簡単にはいきませんでした。サイバーエージェントでの仕事が想像以上に面白かったので予定よりも長くお世話になりましたね。独立しようと思った最大のきっかけは、やはり自分のやりたい事業をしたいと思ったからです。当時のサイバーエージェントはスクラップ&ビルドを続けることで常に新しいコンテンツやサービスをユーザーに提供するビジネスモデルでしたが、僕自身はストック型の事業に興味を持っていました。利用者、取引先共に長く愛されるサービスを提供したい、息の長い事業を作り、その事業を軸として新しいサービスを枝分かれ的に増やしていきたい…それが僕が考える最も理想のスタイルだと気付いたのです。少し立ち止まって考えた時に「サイバーエージェントとは方向が違うな…」と思い、独立を考えるようになりました。また、当時はアフィリエイトの関心が業界内で非常に強まっており、私自身アフィリエイトへの可能性を信じて動いていました。ポイントとアフィリエイトの可能性を信じ、自分がオーナーシップを持って事業を作っていきたい!この想いは一気に高まりました。当時はクラウドソーシング(インターネットを通じて不特定多数の人へ受発注の依頼ができるWEBサービス)という言葉は確立していませんでしたが、そこにチャレンジしていきたいとの思いから2005年7月に設立をしたのがリアルワールドです。

リアルワールドが考えるリアルな将来の姿

REALBIBLEに託された想い

―今後のリアルワールドはどんな会社にしていきたいですか?―

会社の規模を拡大していきたいとは思っています。しかし、それは1,000人の組織になった時に1社に1,000人属している会社ではなく、10人の会社を100社作っていきたいと思っています。なぜかと言うと、一つの組織に人が集まり過ぎてしまうと、弊社が最も大切にしている機動力が劣ってしまうように思うからです。会社が増えても目指すべき到達点さえ共有していれば、そこを目指して努力を続けることができると考えています。例えば、「10日後に海へ行こう」と計画を立てたとしますよね、その時に「じゃあどうやって海まで行こうか」という途中の手段については、各々で決めればいいのです。大事なのは「10日後海に着いている」という結果なのであって、電車を使おうが車を運転しようが、ヒッチハイクしながら向かおうが、そこについては僕の管轄外とします。海へ向かう上でのプロセスを完全に任せた上で、それぞれが成長できる組織にしていきたいと思っています。そうした方が、社会の変化にも柔軟に対応できますし、グローバルな見方で事業を進めることができると考えています。事業としては、クラウドフラワーというアメリカの企業と提携をしまして、マイクロタスク型クラウドソーシング(簡単な作業に対して数円の報酬を支払うスタイル)でグローバル市場を取りに行きたいと思っています。

―更に成長していくことを目指した上で社員が共有している価値観や考え方などがありましたら教えて下さい―

その答えは、全社員に持たせている「REAL BIBLE」という書物に全て集約されています。REAL BIBLEとは、リアルワールドが考える価値観や考え方をまとめ、判断軸に迷った時にはその指標となるべき言わば「リアルワールドにおける指南書」と呼べる物です。冒頭に「予測不可能を愛せ」と載っていますが、これにはどういった意味が込められているか分かりますか?例えば、仕事をしていると突発の緊急業務が舞い込んだり、予想もできなかったトラブルを経験することが多々あります。しかし、そうした予測不可能な出来事こそ成長ができるチャンスなので、一方的に毛嫌いをせず立ち向かってほしい…そんな意味を込めて入れました。さらに、社員が働く中で自分で気付いたこと、自分の考える仕事との向き合い方などを追加していくことができるように空白のページも沢山入れました。そして、冒頭の「不可能」を象徴する形にしたいと思いましたので、全体の色味は、会社のコーポレートカラーである濃い赤を最大まで彩度を上げた蛍光ピンクの色で仕上げました。全社員にとっての「マイバイブル」となっているはずです。

リアルワールドを支える採用活動

―新卒採用も積極的に行っているとお聞きしましたが、いつ頃から始めたのですか?―

本格的に始めたのは2010年です。2006年にも一度新卒採用行ったのですが、当時は経験もなかったために、うまくいきませんでした。そこで、2007年~2009年は新卒採用を全面的に止めていたのです。しかし、やはり企業が成長するためには新しく若い力を持った人材確保は必須です。考えた末に今度は採用基準なども厳しく作り、再開させることにしました。2012年あたりからは会社の組織もしっかりとしてきましたので、さらに採用基準を明確にし、厳しいものとしました。その結果、2010年以降に新卒として入社をした社員の多くが第一線で活躍しています。数々の経験を積み即戦力として入社をした中途採用の社員を新卒の社員がわずか半年間で抜いてしまう…なんてことも決して珍しい話ではないので、やはり若い社員は吸収力が違います。

―リアルワールドが求める人材とはどのような人ですか?―

弊社では総合職とアシスタント職を分けて採用をしているのですが、それぞれ適正は違いますね。総合職は独立心があり自分からどんどん動いていける人、アシスタント職では逆に柔軟な考え方のできる人を求めています。中でも、最近は尖っている人を多く採用しています。尖っているというのは、一つの物事に対して「なぜ?」「どうして?」と、疑問を抱く事。そして、抱いた疑問についてしっかりと自分で考え、行動することができる人を指します。今は自らが市場を作っていかねばならない時代です、そうした開拓者として必要なマインドが「なぜ?」とフラグを立てることだと思っています。しかし、「なぜ?」と、立ち止まって考えるだけでは意味がありません。そこから、自らの手で解決するために動きだす「実行者」であることも求めています。そうした人材はなかなか見つけるのが大変ですが、その分一人で何人分もの仕事をするので、普通の社員と比べると何倍もの戦力になります。今後新たな市場を確立するためにも、こうした好奇心旺盛で行動力のある人材は喉から手が出るほど欲しい人材です。「自らの力で市場を切り開いていきたい」「自分が先駆者になりたい!」という前向きなマインドを持って仕事に取り組める方と、ぜひ一緒に仕事がしたいと思っています。

[取材/執筆/編集] 高橋秀明、白井美紗

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